三菱地所は3日、京都府城陽市で新名神高速道路のICと直結した「次世代基幹物流施設」の開発計画をスタートさせると発表した。高速道路ICに直結した専用ランプウェイの整備を行う物流施設の開発は日本初。完全自動運転トラックや後続車無人隊列走行の受け入れを可能にする。専用ランプは三菱地所と東急不動産が共同で整備し、設計は三菱地所設計が担当。2026年の竣工を目指す。
計画地は城陽市東部丘陵地青谷先行整備地区。現在整備中の新名神・宇治田原ICと物流施設をつなぐ総延長約560㍍の専用ランプを設ける。完全自動運転トラックなどの次世代車両が高速道路から一般道に降りずに利用できる。三大都市圏をつなぐ物流網の要となる新名神に次世代モビリティ受け入れを視野に入れた中核物流拠点とする計画だ。
物流施設の整備は、地区をA、Bの2街区に分けて行う。A街区は三菱地所が施行予定者として土地区画整理事業を実施。延床面積27万7000平方㍍のマルチテナント型物流施設を整備する。
B街区の開発事業者は城陽東部開発有限責任事業組合と伊藤忠の2者。現在、東急不動産が物流施設の建設用地取得に向けて交渉している。物流施設の延床面積は約19万平方㍍。
同計画は、京都府の「新名神を活かす高次人流・物流構想」の中で、次世代型物流拠点として位置付けられている。三菱地所では「今回の計画を通じて、物流IoT等の最先端技術に対応した中核物流拠点として広域幹線物流システムの整備を担うことで、物流業界の人手不足解消や配送効率の高い物流ネットワークの構築に寄与していく」としている。