高速3社 2015年事業年度の事業計画

高速道路各社は1日、2015事業年度の事業計画を公表した。事業計画は、高速道路会社法第10条に基づき国土交通大臣に申請、3月31日付けで認可を受けた。これによると、NEXCO東日本、中日本、西日本の新設・改築費は4359億円、4630億円、3567億円となり、3社計で1兆2553億円。一方、維持・修繕費はそれぞれ2989億円、2596億円、2854億円で3社計8439億円を予定。大規模更新・修繕事業も含め、適正かつ効率的な維持管理業務の推進を目指す。

NEXCO3社の2015事業年度の事業計画PDF

NEXCO東日本

NEXCO東日本の2015事業年度の事業計画は総額7831億円で、このうち高速道路事業に係る事業費として7348億円を計上した。資金計画については、総額5444億円の資金を社債発行や民間金融機関からの借入金等で調達する予定。当期純利益として4億円を予定している。

高速道路事業費のうち、新設・改築費については4359億円を計上。一般管理費、建設中利息を除くと4141億円。東関東自動車道など計6道路165㌔の新設、関越自動車道など計22道路86㌔の改築に取り組む。

事業年度内の開通区間は、一般国道468号首都圏中央連絡自動車道・神崎~大栄JCT(延長9・7㌔)、同・桶川北本~白岡菖蒲(同10・8㌔)、同・境古河~つくば中央(同28・5㌔)、東関東自動車道・鉾田~茨城空港北(同・8・8㌔)を予定している。

一方、維持・修繕など管理費は2989億円で、北海道縦貫自動車道など計33道路3822㌔の維持・修繕等、計24道路308㌔の大規模更新・修繕事業を推進する方針だ。

高速道路事業以外の事業費は483億円。このうち、休憩所・給油所等の建設・管理費には128億円を予定。国、地方公共団体等の委託に基づく道路の新設・改築・維持・修繕等には333億円で、「一般国道298号と東関東自動車道水戸線の併設に伴う事業の施行に関する細目協定」に基づく受託事業などを実施する。

NEXCO中日本

NEXCO中日本がまとめた事業計画によると、事業全体としては総額7657億円で、このうち高速道路事業費として7227億円を予定している。資金計画については計5811億円の資金を借入金などで調達する予定。収支は当期純損失約32億円を見込んでいる。
高速道路事業費のうち、新設・改築費については、事業が進捗している道路な大都市圏ネットワークを形成する道路整備を重点的に進めるとして4630億円(一般管理費、建設中利息を除くと4398億円)が計上。路線別の内訳は中央自動車道844億円、第一東海自動車道72億円、東海北陸自動車道190億円、第二東海自動車道1582億円、中部横断自動車道520億円、北陸自動車道11億円、近畿自動車道954億円、首都圏中央連絡自動車道175億円、東海環状自動車道31億円となっている。

事業年度内の開通区間は、第二東海自動車道・浜松いなさJCT~豊田東JCT(延長55㌔)、近畿自動車道名古屋神戸線・四日市JCT~四日市北JCT(同4㌔)、東海環状自動車道・東員~四日市北JCT(同2㌔)、計61㌔を予定している。

維持・修繕・災害復旧その他の管理費としては約2596億円を計上。中央自動車道など計16道路2042㌔の維持・修繕等、計16道路268㌔の大規模更新・修繕に取り組む。

高速道路事業以外の事業費には431億円を計上。このうち、休憩所・給油所等の建設・管理としては143億円を計画しており、第二東海自動車道・岡崎SAなど計8カ所の建設、中央自動車道・談合坂SAなど計199カ所のSA・PAの管理に取り組む。

また、国、地方公共団体等の委託に基づく事業については「近畿自動車道伊勢線・名古屋西JCT~飛島JCTの新設事業の施行に関する細目協定」に基づく受託工事等を予定しており、254億円が計画額に計上された。

NEXCO西日本

NEXCO西日本は、2015事業年度の事業計画については、事業全体として6690億円の事業費、うち高速道路事業に係る総額は6422億円の事業費を予定している。資金計画については、4563億円の資金を民間金融機関からの借入金等で調達する予定。

高速道路事業費の内訳は新設・改築3567億円(一般管理費、建設中利息を除くと3399億円)、維持・修繕・災害復旧その他の管理費2854億円。管理費の中には、日本道路公団等民営化関係法施工法第20条第1項に基づく管理有料道路(関門トンネル)の維持、修繕等の所要資金20億円が含まれている。

新設・改築では、地域の発展と暮らしや利便性の向上に貢献する高速道路ネットワーク整備の着実な執行を図る方針の下、近畿自動車道など計13道路102㌔の新設、四国横断自動車道など計4道路96㌔の改築を推進する。

高速道路事業以外の事業計画では総額267億円を予定。このうち、休憩所・給油所等の建設・管理費は102億円で、中央自動車道西宮線大津SAなど計300カ所のSA・PAの管理等に取り組む。「東九州自動車道ほか新設事業の施工に関する協定」などの委託事業等では135億円が計上された。

その他事業については、有料駐車場事業、トラックターミナル事業、高架下の占用施設活用事業、不動産賃貸事業、コンサルティング事業、旅行事業等を展開するため29億円の事業費を予定している。

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