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近年、豪雨災害など自然災害が頻発化、激甚化する中、近畿自動車道紀勢線の全線早期完成、早期４車線化が喫緊の課題であり、この“命の道”の完成と機能強化は地域の悲願となっている。紀勢線の関係団体では今夏、国等への要望活動を積極的に展開。地域の切実な思いを伝えた。
８月５日、熊野尾鷲道路建設促進期成同盟会の河上敢二熊野市長（会長）、加藤千速尾鷲市長（副会長）、尾上壽一紀北町長（理事）、大畑覚御浜町長（監事）が国土交通省の丹羽克彦道路局長と面談。災害の際、地域の孤立を防ぐためにも「高速道路の早期整備が急務であるとともに、リダンダンシーをより高めるための４車線化が不可欠」として、①熊野尾鷲道路、紀勢自動車道・紀勢大内山ＩＣ～尾鷲北ＩＣの早期４車線化②熊野道路の早期完成③紀宝熊野道路の早期事業着手④新宮紀宝道路の整備の着実な推進――等を要望した。
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同日には、新宮紀宝道路の熊野川河口大橋の早期整備等を求める「熊野川河口に橋を架ける会」も要望活動を実施した。田岡実千年新宮市長（会長）、西田健紀宝町長（副会長）ら要望団は国土交通省の佐々木正士郎道路局次長、地元選出国会議員として自民党の二階俊博国土強靱化推進本部長、世耕弘成参議院幹事長等、鈴木英敬衆議院議員と面談。新宮紀宝道路ほか紀勢線の未開通区間の早期完成、早期４車線事業化等を求める要望書を手交した。
また同月９日には、近畿自動車道紀勢線（熊野市～新宮市間）建設促進期成同盟会の西田健紀宝町長（会長）、大畑覚御浜町長（副会長）、堀順一郎那智勝浦町長（理事）が国交省を訪れ、佐々木道路局次長に要望。更に山口賢二北山村長（監事）を加えた要望団で地元選出の鶴保庸介参議院議員と面談し、近畿自動車道紀勢線の早期全線開通を訴えた。
これら要望に対し、丹羽道路局長が「事業は着々と進んでいるが引き続き、応援をよろしくお願いしたい」と応じるなど各氏とも理解を示し、予算確保に取り組む姿勢を強調した。
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紀伊半島一周高速道路の実現に向け、全線が事業化され、事業が着実に推進されている。中でも令和６年秋の開通に向けて急ピッチで整備が進む新宮紀宝道路。和歌山県と三重県の県境を流れる熊野川に架設中の熊野川河口大橋は、災害に対して脆弱な新旧熊野大橋周辺のリダンダンシー確保に不可欠な“命の橋”として早期完成が待たれている。
紀勢自動車道建設促進三重県期成同盟会では、こうした思いを伝えようと、このほど「うちわ」を制作。要望活動等で活用したところ、熊野川河口大橋の建設現場を涼やかな水彩画タッチで描かれたデザインが好評だ。
デザインしたのは、元三重県職員で現在、デザイン関係の仕事に従事している柏瞳さん。裏面には、期成同盟会の会員２市７町の名産品が配され「県民の方にも同道が通る地域をイメージしやすいようにした」とのこと。記録的な猛暑が続く今夏。「このうちわで涼しい気分になっていただければ」と気配りも忘れない。
