中部縦貫道・大野油坂道路が開通　大野IC～勝原IC延長10㌔

近畿地方整備局が整備を進めていた中部縦貫自動車道の大野油坂道路が３月19日、初開通を迎えた。区間は大野ＩＣ～勝原ＩＣ間（延長約10㌔）。福井県大野市で行われた記念式典には地元選出国会議員、沿線関係者ら約90人が参加し、待望の開通を祝した。

大野油坂道路は、永平寺大野道路から東へ延伸する形で、大野ＩＣと油坂峠道路を繋ぐ約35㌔の高規格道路。中部縦貫道の福井・岐阜県境ルートを担う路線として、２０２６年春の全線開通が予定されている。

今回、新設されたＩＣは荒島ＩＣと勝原ＩＣ。荒島ＩＣはＪＲ越美北線の下唯野駅の西側約２００㍍の地点、道の駅「越前おおの荒島の郷」に直結する形。勝原ＩＣは同・勝原駅の東南東約５００㍍の地点に設置された。

式典では事業者を代表して国交省の吉岡幹夫技監が「開通により高速道路ネットワークが形成され、観光振興や交通渋滞の緩和、災害時の広域迂回路としての機能が期待されている」と挨拶。「地域の期待に応えられるよう早期の全線開通を目指し、引き続き事業を推進していく」と語った。

続いて、地元自治体を代表して杉本達治福井県知事が「中部縦貫道は岐阜と長野に繋がり、関東や中京への表玄関になる。企業誘致も進んでおり、来年の北陸新幹線の敦賀への延伸と併せて産業と観光の発展に寄与する」、石山志保大野市長が「今回の開通を大野市や沿線市町が輝く原動力にしたい」とそれぞれ挨拶。大野油坂道路の開通による地域活性化に思いを馳せた。

この後、出席国会議員の来賓挨拶、地元の富田小学校児童等からのビデオメッセージ放映と続き、荒島ＩＣ近くに移動。テープカット、くす玉開披、関係者らによる通り初めが執り行われた。