米子~境港に高規格を 中国地整 沿線自治体と勉強会 計画の具体化へ検討着手

国土交通省中国地方整備局倉吉河川国道事務所は3月25日、鳥取県西部総合事務所で「第1回米子・境港地域道路整備勉強会」を開催した。鳥取県米子市から主要港の境港を繋ぐ高規格道路の整備のあり方等について意見を交わした。

境港の水揚量は全国でもトップクラスで、コンテナ取扱量も2・5万TEUを超える物流量を扱う。周囲では工業団地の開発が進み、境港市は人口密度が県トップとなっている。

その一方で、境港へのアクセスの悪さも指摘されてきた。山陰道や米子道が通る米子市中心街から約17㌔北の半島先端に位置し、このエリアの交通は現在に至るまで国道431号が担ってきた。国道431号の交通量は1日あたり最大約3・9万台に上り、渋滞が慢性的に発生している。

同地域の高速道路として、中国横断自動車道岡山米子線が境港市を終点として計画された。岡山~米子間は1997年に全通したものの、その先の米子~米子北間が2006年に「当面着工しない区間」と指定され、事実上の凍結となった。

地域では境港や米子空港の物流・観光面での利用増、企業立地が進む米子都市圏の状況から、高規格道路の整備を求める声が多い。中国地方整備局では、広域ビジョンで米子道の延伸部は調査中路線と位置付けられた。

第1回勉強会は国交省のほか鳥取県、米子市、境港市、日吉津町の関係者も出席して行われた。06年以降の米子、境港地域の人口、経済、観光の状況を確認した上で、物流の現状や渋滞、死傷事故など交通課題について検討。勉強会では今後、議論を重ね、米子~境港間の高規格道路計画の具体化に向け検討していく方針だ。

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