NEXCO東日本と電機通信大学が包括協定 円筒形太陽電池のエリア活用などで

NEXCO東日本と電気通信大学は9日、「産学連携に係る包括協定」を締結した。高速道路のビッグデータと、通信・IoT・AIといった最先端技術の連携により、頻発・激甚化する自然災害や脱炭素社会への対応を目指す。安心・安全で持続可能な地域社会の実現とデジタル人材の育成にもつなげたい考えだ。

東京・調布市内の同大学内で開かれた締結式には、NEXCO東日本の由木文彦代表取締役社長と電気通信大学の田野俊一学長が出席し、笑顔で協定に署名。まずは、SA・PAの園地やトイレ、電気室の上屋を想定した「円筒形太陽電池技術の高速道路空間での有効活用」と、画像処理やAI導入をテーマにした「高速道路事業における課題解決に向けたリスキリングプログラムの提供」の2項目について、具体化させる考えを表明した。

締結後の会見で田野学長は、NEXCO東日本について「高速道路にとどまらず、一つの社会を運営している会社」と述べ、共同研究により「将来的には共創進化スマート社会を日本全国に広げたい」と語った。由木社長は管内を通行する300万台の通行・料金・交通データについて「提携の中で活用策を生み出したい」と話す一方で、「あるものを賢く管理するために、技術的な側面を裏付ける情報・物理といった学問を担う人材の育成を図りたい」と語った。

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