スマートIC6カ所新規事業化認可 準備段階調査着手に4カ所選定

国土交通省は6日、高速道路会社が計画している6カ所のスマートICの整備に事業許可を出した。併せて、整備の妥当性などを検討する「準備段階調査」着手箇所として4カ所のスマートICも公表した。地域活性化や観光施設へのアクセス性・利便性向上、防災機能の強化等に資するスマートICだが、準備段階調査における準備会での検討、調整が整い、地区協議会で決定された実施計画書が提出された箇所が新規事業化される。6月時点で160カ所が開通している。

新規事業化されるスマートICは、常磐自動車道・柏IC~谷和原IC間の「守谷SA」、同・桜土浦IC~土浦北IC間の「土浦」、中央自動車道西宮線・中津川IC~恵那IC間の「恵那峡SA」、近畿自動車道名古屋亀山線・桑名東IC~桑名IC間の「大山田PA」、安来道路・安来IC~東出雲IC間の「安来」、九州縦貫自動車道鹿児島線・久留米IC~広川IC間の「久留米南」。いずれも昨年9月、準備段階調査箇所に選定されていた。

常磐自動車道では「守谷SA」と「土浦」2カ所のスマートIC設置が決まった。「守谷SA」の整備により近隣のアサヒビール茨城工場や明治守屋工場から東京方面への所要時間が短縮。更なる企業誘致が期待されるほか、「土浦」においても物流の定時性向上と効率化、防災機能の強化等が見込まれている。

中日本管内では「恵那峡SA」と「大山田PA」の事業化が許可された。「大山田PA」近くには「多度南部産業誘導ゾーン」が位置し、同ゾーンから高速道路へのアクセスが向上することで、計画中の企業立地が完了した場合、約5千人の雇用増加、約12・6億円の税収増が期待される。

西日本管内では「安来」と「久留米南」の2カ所。近年、九州では豪雨災害が頻発する傾向にある。「久留米南」が整備されることで、災害時の代替ルートが確保でき、重要な防災拠点である陸自の久留米駐屯地の迅速な広域支援を可能とする。

新規に準備段階調査に着手する箇所は▽大玉(東北縦貫自動車道・本宮IC~二本松IC間)▽尾張一宮PA(中央自動車道西宮線・小牧IC~一宮IC間)▽柏原(近畿自動車道天理吹田線・藤井寺IC~香芝IC間)▽新宮(九州縦貫自動車道鹿児島線・古賀IC~福岡IC間)――の4カ所。今後準備会による概略・詳細検討に入る。

■スマートICの新規事業箇所と新規準備段階調査着手箇所

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