国土交通省仙台河川国道事務所は8日、三陸沿岸道路の一部を構成する「本吉気仙沼道路(Ⅱ期)」本吉IC~大谷IC間(延長4・0㌔)を18年度までに開通する見通しと発表した。今回の公表で、宮城県内の三陸沿岸道路約126㌔のうち、約9割にあたる約111㌔の開通見通しが確定した。
三陸沿岸道路は、宮城県仙台市と青森県八戸市を結ぶ約359㌔の復興道路で、東日本大震災からの復興に向け、リーディングプロジェクトとして整備を推進している。
東日本大震災により、壊滅的な被害を受けた気仙沼市の水産加工業の生産高は、14年には震災以前の約6割の水準まで回復。また、カツオ水揚げ量が18年連続日本一の気仙沼港では、水揚漁獲高が同年、震災以前の約8割の水準まで回復した。三陸沿岸道路の整備により、気仙沼港から東京市場への搬送時間が約40分短縮するなど、水産加工品輸送の効率化が図られ、水産加工業の復興加速化を支援。
そのほか、同道路の整備により、気仙沼市から第三次救急医療施設への搬送時間が約21~31分短縮されるなど、信頼性が高く安定した救命救急活動を支援する。