国土交通省浜田河川国道事務所は、今年度内の開通を予定していた山陰自動車道「浜田・三隅道路」西村IC~石見三隅IC間延長6・4㌔が、年内にも前倒し開通できる見通しになったと発表した。具体の日程は後日公表する。
今開通により浜田・三隅道路は、昨年3月に開通した原井IC~西村IC間8・1㌔と合わせ全長14・5㌔が全通することになる。
利用者が多い国道9号では、朝・夕に発生する慢性的な渋滞や見通しの悪い道、急な坂道などが多く、課題となっていた。開通すれば交通も分散され、全国平均の2倍という非常に高い交通事故致死率である国道9号の事故防止にも役立つ。さらに現在全国平均と比べ長くなっている救急搬送時間が短縮され、安静な搬送も可能となる。
また、交通事故や積雪による全面通行止めで交通が停止してしまうことがあるが、開通すると代替路が確保され、道路の信頼性の向上や東西幹線の強化が期待される。
実際に道の利用者や沿線住民からは、「開通すれば移動時間が短縮され、労働時間が短くなる。顧客に要望通りに荷物を運ぶことが可能になるなど、労働環境やサービス向上につながる」といった声や、伝統文化の保存、継承、発展に向けた事業を進めている浜田青年会議所の大迫正明理事長からは、「山陰道の開通で市内外の人々が参加しやすくなり、地域魅力発信の原動力となる。一本の道が人と人をつなぐ地域の未来を結ぶ近道だ」など開通に期待を寄せる声が届いている。