東海北陸道4車線化・東海環状道完成へ地元結束 両道同盟会が2日に合同総会


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東海北陸自動車道の4車線化と東海環状自動車道西回り区間の早期完成に向け、中部圏では官民一体となった促進活動が熱気を帯びている。2日に行われた両道同盟会の合同総会では古田岐阜県知事、石井富山県知事、鈴木三重県知事の3県知事が結集。特に、ものづくり産業が集積する中部地方の生産性向上に必要不可欠な東海環状道西回り区間について、両会の会長を務める古田岐阜県知事が「いよいよ正念場」と檄を飛ばした。地元の熱意が通じたのか、総会後の要望では、石井国交相から「養老JCT~養老IC間が今秋開通する目処が立った」との朗報がもたらされた。


「東海北陸自動車道建設促進同盟会」と「東海環状道路建設促進期成同盟会」は2日、東京・平河町の全国都市会館で17年度定期総会を合同で開催した。付加車線試行設置や城端スマートICの新規準備段階調査箇所選定が決まった東海北陸道と、今年度から西回りの開通が相次ぐ東海環状道を擁する中部ブロックは現在、〝インフラの正念場〟。


総会には両会の会長を務める古田肇岐阜県知事と、副会長の石井隆一富山県知事、鈴木英敬三重県知事の3知事が揃って出席。懸案となっている東海北陸道全線4車線化や、東海環状道の早期全通、今年度開通が見込まれる養老JCT~養老IC間を養老改元1300年祭のメインイベントを開催する今秋までに開通させること等を求めて気勢を上げた。


総会では石井知事がまず、東海北陸道・飛騨清見~小矢部砺波JCT間の付加車線設置事業が5日から着工すること等を報告。「飛騨トンネル等、他のトンネル区間も早期全線4車線化が図られるよう強く働き掛けたい」と強調した。


続いて古田知事も東海北陸道について「1日でも、一刻でも早くお願いしたい」と加勢。東海環状道については「養老JCT~養老ICが今年度、大安IC~東員ICが来年度開通見込みとなるなど、西回り区間がいよいよ正念場」と述べ、「財政、モチベーションともにやり切るところまでやり切る」姿勢を打ち出した。


鈴木知事は、四日市港に来年大型の外国クルーズ船が初寄港することから「東海北陸・東海環状道が整備されれば新しいインバウンドの形が生まれ、交流人口が増大していくことが期待でき、また四日市港、名古屋港、伏木富山港を緊急輸送道路でしっかり結んで命を守っていくための体制を整えるためにも、早期整備が必要」と訴えた。


総会には沿線地域の国会議員が多数応援に駆け付けたほか、国交省の大野泰正政務官やNEXCO中日本の宮池克人社長も出席し、1日も早い完成へ努力する構えを示した。


~養老JCT~養老IC今秋開通へ~要望で石井国交相明言


総会の後、石井啓一国土交通大臣を訪ねた古田、石井、鈴木3県知事は、7月に行った「ものづくり中部の生産性を高める東海環状自動車道」シンポジウムについても触れ、改めて両道の必要性を説いた。3県知事の要請に真摯に耳を傾けていた石井大臣は、「養老JCT~養老ICは、養老改元1300年祭の前に開通できる目途が立ちました」と報告。大臣から大きな手土産を受けとり、要望団に安堵の笑みが広がった。

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