ETC民間参入は試行運用 実証実験、端得て報道陣に公開


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現在、有料道路の料金収受のみの利用に限られているETCシステムが、民間の時間貸し駐車場の料金精算でも利用できるようになったら・・・。国の審議会でも度々議論に上がってきたETCシステムのサービス拡大が、いよいよ来月から静岡、再来月から名古屋で試行運用の段階に入る。試行運用に先駆け、「ETC2・0普及促進研究会」が8月~9月に行っている課題抽出のための実証実験が12日、初めて報道陣に公開された。


研究会は、NEXCO中日本や沖電気工業、日本工営、ソニーペイメントサービスなど多様な分野の8社で構成。13年に閣議決定された「世界最先端IT国家創造宣言」に基づき、駐車場等、高速道路以外の施設でETC等のITS技術を利用可能とする環境整備に努めている。事務局はITSコンサルタントのドライブメディア。


実証実験は、遠隔地に設置した情報処理機器で複数の駐車場管理ができる「ネットワーク型ETC」を活用するもので、ETCとETC2・0を対象に実施。路側機で取得した情報を集約させて一括処理することで、決済の安全性を確保する。


実験地は東京・江東区の民間駐車場。ETCを搭載したワゴン車・アルミトラック、ETC2・0を搭載した2台の乗用車の計4台で様々な走行パターンを想定。ETCカードの読み取り等、システムの作動状況を詳細に確認することで、「来月から始まる試行運用前に、あらゆる課題を解消しておきたい」(NEXCO中日本関連事業本部)考えだ。


「小銭がない」「駐車券まで手が届かない」「雨に濡れる」…ドライバー側のこんな〝様々な困った〟にも、事業主側の「つり銭の補充」「駐車券の補充」といった煩わしさも、キャッシュレス化・ペーパーレス化により解消されそうだ。


さらにETC2・0の搭載車には、発話機能を利用したサービスも。公開されたメッセージは「いらっしゃいませ」が流れただけだが、NEXCO中日本によると「将来的には車高制限や満空情報を事前に告知したりすることも可能になるかもしれない」。


●●ETCカード決済モニター NEXCO中日本が募集


NEXCO中日本は、11月1日~12月25日に名鉄協商パーキング藤が丘effe(愛知県名古屋市名東区藤が丘)で行うETCカード決済のモニター150人を募集している。募集用件は➀名鉄ミューズカードのETCカードを保有していること、②ETCまたはETC2・0の車載器を設置した自身の車での利用、③20歳以上でインターネットに接続でき、メールアドレスを持っていることの3点。募集人員は150人。モニター特典として試行運用中は駐車料金が1割引きになるほか、アンケートに答えるとMKPギフトカード5千円が贈られる。受付期間は10月15日まで。


なお、静岡の試行運用は10月2日~12月25日まで新静岡セノバ駐車場で行われる予定。こちらのモニターはすでに募集を締め切っている。

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