[caption id="attachment_6102" align="alignleft" width="300" caption="1月28日、海老名南JCT本線上で行われた開通式。新東名の神奈川県区間初の開通に祝福ムード一色に包まれた"][/caption]
NEXCO中日本が整備していた新東名高速道路・海老名南JCT~厚木南IC間(延長約2㌔)が1月28日、開通した。静岡県区間、愛知県区間と順次開通し、新たな大動脈として機能する新東名だが、今回の同区間は神奈川県区間初の新東名開通区間となる。当日の式典では残る区間の早期完成に思いを馳せる声が多く寄せられた。
海老名南JCT付近の本線上で行われた開通式には、NEXCO中日本の宮池克人社長、源島良一東京支社長、沿線自治体からは黒岩祐治神奈川県知事、小林常良厚木市長、内野優海老名市長等が出席したほか、地元選出国会議員として甘利明衆院議員等も駆けつけ、神奈川県内初の新東名開通を祝した。
冒頭、主催者を代表して登壇した宮池社長が「軟弱地盤対策等で開通が約10カ月遅れたが、工事関係者の献身的なご努力で本日の開通を迎えた」と挨拶。「開通により東名・海老名~厚木間の渋滞緩和が期待され、生産性の向上による新たな経済活動も期待される。今後、御殿場~厚木南間の開通に全力を尽くす」と語った。
来賓挨拶では、黒岩知事が「ごく一部だが、新東名の県内初開通を迎え、一歩踏み出すことが出来た。これも貴重な土地を提供して下さった方々のおかげ。開通により県内の利便性は向上する」、甘利衆院議員が「新東名は21世紀に相応しいインフラであり今回は、20年度の全線開通に向けた大きな歩み」と語り、祝福ムードを盛り上げた。
この後、関係者によるテープカット、くす玉開披、通り初めが行われた。
海老名南~厚木南間が開通したことで、相模原市から厚木市までの所要時間が約13分短縮される等の時短効果のほか、東名や周辺一般道の渋滞緩和や地域経済の活性化が期待されている。
特に経済面では、沿線の厚木市において厚木南IC付近で新たな産業拠点の創出や街づくりのための土地区間整備事業が進められており、新東名や東名、圏央道の利用を視野に物流拠点の建設が活発化している。
16年の調査によると、都道府県別企業立地の1位が静岡県、2位が愛知県と新東名が供用されている県が上位を占めている。厚木市など沿線関係者では、今回の開通を契機に「次は神奈川県」と、今後の新東名を活かした企業立地の促進に意気込む。