国土交通省佐賀国道事務所(山田隆則所長)は13日、西九州自動車道「唐津伊万里道路」の南波多谷口IC~伊万里東府招IC間(延長5・3㌔)を3月31日午後4時に開通すると発表した。
今回の開通で、「唐津伊万里道路」延長18・1㌔は全線開通し、唐津IC~伊万里東府招IC間の所要時間は10分短縮する。開通に先立ち午前10時から、伊万里東府招ICで開通式典を開催する。
佐賀県伊万里市では、西九州道の整備に合わせ、伊万里港や工業団地の整備を進めており、唐津道路が開通した05年以降、これまでに17社の企業が進出している。西九州道の整備により、地域間の移動時間が短縮したことで、周辺地域から伊万里市への通勤者が増加。今後も通勤圏の拡大による人材確保が見込まれることから、伊万里市への更なる企業進出が期待される。
また、木材・木製品製造業が盛んである伊万里市は、製造品出荷額は九州内で第2位となっており、伊万里市~福岡市間の移動時間が短縮したことで、計画的な納品が可能となり、福岡方面への出荷量が約2倍に増加。今後の整備により、更なる販路拡大で地域産業の活性化を支援する。
外国人観光客誘致活動として、多言語サイン計画や免税店登録奨励制度の取組を実施しており、国指定史跡「大川内山」への外国人観光バスの来場数は4年間で約14倍に急増。今回の開通により、伊万里市~福岡市間の更なる所要時間の短縮が見込まれることから、観光周遊ルートの拡大など、観光産業の活性化が期待される。
唐津伊万里道路の同事業費は約922億円。