国土交通省佐賀国道事務所(黒岩義文所長)が整備を進めていた「西九州自動車道・唐津伊万里道路」の北波多IC~南波多谷口IC間の延長4・8キロメートル、暫定2車線が1日に開通し、記念式典が南波多谷口ICで行われた。
式典には山口祥義佐賀県知事をはじめ、塚部芳和伊万里市長、金尾健司九州地方整備局長など地元の首長や工事関係者約350人が参加した。
伊万里市にとって初の高速道路。今回の開通で伊万里市と福岡市間の移動時間が未開通時と比べ、約1時間短縮される。
式典で山口知事は「地域の産業振興はもちろん、危機管理上も重要な道路だ」と開通の意義を述べ、塚部市長は「市政60年の中でこの開通は歴史的瞬間。地方創生の足がかりとしていきたい。福岡との観光交流の増進や、物流のさらなる円滑化が進み、伊万里港が博多港の役割を分担する時代が来るのではないか」と期待感を語った。
今回の開通による輸送時間の短縮は、すなわち農畜産物の鮮度確保につながり、伊万里梨などの伊万里市がすすめる伊万里ブランドの広域展開にも大きな効果が得られる。また、伊万里焼など観光資源豊かな伊万里市に福岡都市圏を中心とした観光客を呼び込み、地域活性化にも期待。更には第三次医療施設への搬送時間短縮による救命率向上が期待される。今回の開通区間は通行無料。