「ダブル連結トラック」走行対象区間拡充へ 北海道、首都、阪神で初の追加

国土交通省は17日、通常の大型トラック2台分を同時に輸送できる「ダブル連結トラック」の走行可能な対象路線を拡充することを発表した。北海道内の高速道路や首都高速、阪神高速で初の走行区間を設けるなどし、1190㌔を追加で指定。全国の高速道路6330㌔で走行できるようになる。今後は追加指定した沿線にある計12カ所のSAやPAで専用のスペースを整備していく。

2019年1月の特殊車両通行許可基準の改正によって、ダブル連結トラックの走行が許可された。最大25㍍までトレーラーを連結でき、10㌧トラック2台分の貨物を一度に運べる。就労時間の制限でトラック運転手が不足する物流の「2024年問題」への対策手段として、その実現に大きな期待が寄せられている。

当初は新東名だけ走行可能だったが、段階的に範囲を拡大。今回の追加指定によって道央自動車道、札樽自動車道、京葉道路、新東名清水連絡路、関西国際空港連絡路、関西空港自動車道、首都高速湾岸線、保土ヶ谷バイパス、阪神高速4号湾岸線、阪神高速5号湾岸線、阪神高速6号大和川線、阪神14号松原線、第二神明道路の各自動車道での通行も認められる。災害時の迂回路として活用するため、上信越道や北陸道、中国道でも対象範囲を拡充する。

働き方改革でトラック運転手の連続運転が4時間以内に規制される。これを受け、ドライバーが休憩を取れるよう砂川、妙高、名立谷浜、勝央、七塚原、吉和の6カ所のSA上下線に優先駐車マスを整備していく方針だ。

■拡充された区間は次の通り。

▽道央自動車道・苫小牧東IC~旭川鷹栖IC▽札樽自動車道・札幌JCT~小樽JCT▽上信越自動車道・上越JCT▽関越自動車道・練馬IC▽常磐自動車道・広野IC▽圏央道・幸手IC▽東京外環・大泉JCT▽京葉道路・篠崎IC~船橋IC▽中央自動車道・高井戸IC▽東名・東京IC▽新東名清水連絡路・清水JCT~新清水JCT▽北陸自動車道・米原JCT~新潟中央JCT

▽中国自動車道・下関IC▽岡山自動車道・賀陽IC▽広島自動車道・広島北JCT▽関西国際空港連絡橋・関西国際空港IC~りんくうJCT▽関西空港自動車道・りんくうJCT~泉佐野JCT▽首都高速湾岸線・高谷JCT~幸浦出入口▽保土ヶ谷バイパス・横浜町田IC~狩場IC▽阪神高速4号湾岸線・天保山JCT~りんくうJCT▽同5号湾岸線・天保山JCT~六甲アイランド北出入口▽同6号大和川線・三宝出入口~三宅JCT▽同14号松原線・三宅JCT~松原JCT▽第二神明道路・須磨IC~明石西IC

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