[caption id="attachment_3430" align="alignleft" width="300" caption="長坂~八千穂間の早期事業に向け、会場は一つになった"][/caption]
中部横断自動車道の唯一残された基本計画区間である長坂~八千穂間の整備促進を図るため、長野県と山梨県は15日、同区間一体での速やかな環境影響評価手続きの完了と、早期の事業化を切望する地域の声を結集する総決起集会を開催した。
会場となった山梨県北杜市の長坂コミュニティ・ステーションには長野県・山梨県中部横断自動車道建設促進連合会、山梨県高速道路整備促進期成同盟会、長野県中部横断自動車道建設促進期成同盟会、中部横断自動車道整備促進山梨県峡北地域連絡協議会、中部横断自動車道経済懇談会、佐久浅間農業協同組合、長野八ヶ岳農業協同組合、梨北農業協同組合、長野県~山梨県女性みちの会交流会の共催団体のほか、大勢の沿線住民を含む総勢500人を超える来場者が詰めかけ、会場は熱気に包まれた。
挨拶に立った阿部守一長野県知事が「中部横断自動車道は産業経済等に活力を与え、地方創生に繋がる道路。また、予想される南海トラフ巨大地震等の大規模災害時には、沿岸部と内陸部を結ぶ緊急輸送路としての役割を果たす命の道であり、極めて重要な道路だ」と指摘。「唯一残る基本計画区間、長坂~八千穂間は昨年4月、国が計画段階評価の対応方針を決定し、環境アセスに進む段階に入った。今後、速やかに環境アセスを完了して早期事業化を図ることが重要。全線開通を待ち望む沿線地域の皆さんの声を関係機関に届け、一日も早い整備につなげていきたい」と決意表明を行った。
集会では、①長坂~八千穂間について、長野県・山梨県の全区間一体で環境アセスメントの手続きを速やかに進め、早期事業化を図ること②静岡県・山梨県・長野県を結ぶ中部横断自動車道について、全線を早期に完成されること――を骨子とする決議案を満場一致で採択。参加者全員、拳を突き上げ、早期整備の実現を誓い合った。
23日には、阿部長野県知事、後藤斎山梨県知事、柳田清二佐久市長、白倉政司北杜市長等で構成された要望団が集会決議を携え、国等への要望活動を実施。国土交通省では石井啓一大臣と面談し、決議を手交した。
阿部長野県知事、後藤山梨県知事らの訴えに熱心に聞き入っていた石井国交相は「非常に重要な道路と認識している。地域と連携して事業を進めていきたい」と語り、決議の主旨に理解を示した。