政府14日 防災・減災3カ年緊急対策 総事業費7兆円、道路の法面・盛土対策も

政府は14日、重要インフラの緊急点検に関する関係閣僚会議を首相官邸で開き、平成30年7月豪雨や北海道胆振東部地震等を踏まえた防災・減災のための3カ年緊急対策を取りまとめた。約2000カ所での道路の法面の補強対策や河川での堤防のかさ上げなど160項目の対策を明記。18~20年度の3年間で総事業費7兆円程度(うち国費で3兆円台半ば)を投じ、実施する方針だ。

緊急対策として、防災のための重要インフラ等の機能維持に約3・6兆円、国民経済・生活を支える重要インフラ等の機能維持に約3・4兆円を計上する。

道路関係では、広域交通を担う幹線道路等で法面・盛土の緊急点検を行い、土砂災害等の危険性が高く、鉄道近接や広域迂回など社会的影響が大きい箇所が判明。約2000カ所について土砂災害等に対応した道路の法面・盛土対策や改良、拡幅などの緊急対策を実施する。道路関係を含む交通ネットワークの確保には約2兆円程度を充てる。

安部首相は「防災・減災、国土強靭化を進めることは重要かつ喫緊の課題。スピード感を持って進める必要がある」と強調、関係閣僚に対応を指示した。

政府は18年度第2次補正予算案と19、20両年度の当初予算案に対策の関連費用を計上する方針。財政投融資や民間資金も活用する。

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