道東道待望の延伸　3月12日　白糠～阿寒、「釧路外環」釧路西～釧路東も同日開通

北海道横断自動車道（道東自動車道）の白糠ＩＣ～阿寒ＩＣ間（延長14㌔）が12日午後４時に開通し、釧路市内に初めて高速道路が延伸した。この開通で、札幌～釧路間の所要時間は、夏場は16分短縮し、４時間27分に、冬場は18分短縮し、５時間20分で結ばれる。また同日、国道38・44号「釧路外環状道路」釧路西ＩＣ～釧路東ＩＣ間（延長９．９㌔）が午後２時半に開通した。

道東道（本別ＩＣ～釧路西ＩＣ）は全長65㌔。新直轄方式で整備され総事業費は約２０７２億円。今回開通する白糠ＩＣ～阿寒ＩＣ間は、片側１車線で最高速度70㌔、通行無料。阿寒ＩＣ～釧路西ＩＣ間の開通時期は未定。

両区間の開通に先立ち、釧路町立富原小学校で開通式典が開催され、釧路管内の首長や議員、工事関係者ら約２３０人が出席。蝦名大也釧路市長は「待ちに待った釧路への開通は大変喜ばしい。地域経済に様々な効果が期待されるほか、大規模災害時の迅速な救急搬送や、緊急物資の円滑な輸送など、命を守る道路としても重要な役割を果たす道路になる」と挨拶。

阿寒ＩＣで開かれた白糠ＩＣ～阿寒ＩＣ間の通り初め式には、高橋知事をはじめ、伊東良孝、鈴木貴子両衆院議員ら関係者と、釧路町主催のバスツアー参加者ら約４００人が参加。高橋知事は「開通で釧路管内が道央圏に近づいた。地域活性化の動きが加速することを期待したい」と祝辞を述べた。

好天に恵まれた青空のもと、関係者らは、阿寒小学校の児童らと、テープカットやくす玉割りを行い、約50台の車両が通り初めを行った。一般開放の午後４時には、開通を待ちわびた車両約40台が、次々と高速道路に流れ込んだ。

◆地域色でアイデア　テープカットに”ナガコンブ”

一方、「釧路外環状道路」釧路西ＩＣ～釧路東ＩＣ間は一足早く午後２時半に開通。これに先立ち、釧路東ＩＣで通り初め式が開かれ、釧路町が用意した昆布森産の“ナガコンブ”でテープカットが行われた。同道路の事業費は８７８億円。片側１車線、通行無料。残る釧路東ＩＣ～釧路別保ＩＣ間（延長６．９㌔）は18年度に開通する予定。