ミッシングリンク解消へ要望熱く 四国8の字を早期に 濵田高知県知事ら国交省、財務省

[caption id="attachment_15740" align="alignleft" width="300"] 濵田高知県知事が吉岡事務次官に提言書を手交[/caption]

通常国会で2025年度予算案の審議が本格化する中、ミッシングリンク解消を求める要望が続く。激甚化・頻発化する自然災害の対応、そして地方創生の実現に向け、整備促進とともに、道路関係予算の満額確保、国土強靱化実施中期計画の早期策定も強力に訴えられた。

高知県の濵田省司知事は1月28日、四国8の字ネットワークを構成する四国横断自動車道、高知東部自動車道、阿南安芸自動車道の整備促進を提言するため、国土交通省と財務省を訪問。「安全・安心な暮らしを支え、地域経済活性化の要となる四国8の字ネットワークの整備を早急かつ計画的に進めるため、必要となる予算の満額確保を」と訴えた。

当日は四国横断自動車道高知県建設促進期成会副会長の中平富宏宿毛市長、四国8の字ネットワーク整備促進四国東南部連盟副会長の黒岩之浩安田町長、同会の平山耕三南国市長、濱田豪太香南市長も参加。国土交通省で吉岡幹夫事務次官、山本巧道路局長、財務省で菅野裕人主計官と面談し、提言書を手交した。

濵田知事は「四国8の字は、四国を高規格道路でつなぐもの。防災・経済両面から大事だが、県内は未だミッシングリンクが多い状況」として、年度初めに四国横断道・宿毛和田~宿毛新港間、奈半利安芸道路・奈半利~安田間の事業着手で県内の着手率が100%となったものの、整備率は63%にとどまっている状況を説明した。加えて「今夏の日向灘地震では南海トラフ地震臨時情報が出され、南海トラフ地震の発生確率がむこう30年で8割に引き上げられた。地域の背骨となる8の字ネットワークの整備は急務」として整備の加速、国土強靱化実施中期計画の早期策定を求めた。

これに対し、吉岡事務次官は「信頼できるネットワークは大事。8の字が繋がることで経済圏、生活圏が広がる」、菅野主計官は「地震対策ではソフトだけでなくハード整備も必要であり、四国8の字の高規格道路もその一つ。石破首相が目指す地方創生2・0のためにも重要」等と応じ、提言の主旨に理解を示した。

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