[caption id="attachment_15042" align="alignleft" width="300"] 総会終了後、阿部長野県知事等は要望活動を実施[/caption]
三遠南信道路建設促進期成同盟会(会長=阿部守一長野県知事)は7月24日、東京・平河町のJA共済ビルで通常総会を開催した。長野県飯田市の中央道・飯田山本ICと静岡県浜松市の新東名・浜松いなさJCTを結ぶ三遠南信自動車道は現在、計画延長約100㌔のうち、現道改良区間を含め約6割、59㌔が開通している。残る区間の整備は地域の悲願であり、総会では三遠南信道の早期整備を国や関係機関に積極的に訴えていくことを決めた。
冒頭、阿部会長が「三遠南信道は太平洋側と長野、北陸を結ぶ国土軸となり、国土強靱化にも資する重要な道路として早期完成が求められている」と挨拶。「飯喬道路、青崩峠道路などそれぞれの区間で工事が進むが、みんなの思いは1日も早い全線開通であり、その実現に向け先頭に立って取り組む覚悟」と決意を語った。
国土交通省から来賓で出席した山本巧道路局長は「事業中区間も含め、早期に開通するためには道路予算の確保が必要。5か年加速化対策後の国土強靱化についても、規模をどうしていくのか考えていかなければならない」と述べた。
続いて、地元企業を代表して信菱電機社長で飯田電工業会会長の川手清彦氏と、自治体代表として市瀬直史喬木村長が意見発表。この中で、市瀬村長は三遠南信道の飯喬道路沿線で企業誘致が進み、2002年から21年にかけて新たに約1000人の雇用が創出されたことを報告した。
最後に佐藤健飯田市長が決議を朗読。事業中の飯喬道路、青崩峠道路、水窪佐久間道路、佐久間道路・三遠道路の早期全線開通と飯喬道路、青崩峠道路の開通見通しを示すことを訴えたほか、現道改良区間として国道152号の整備、関連道路として浜松湖西豊橋道路の整備等を盛り込んだ決議が確認された。
総会後は阿部会長ら要望団が国土交通省、財務省への要望活動を実施。国交省では吉岡幹夫事務次官、佐々木俊一道路局次長、財務省では尾身伴則主計局主査と面談し、決議をもとにまとめたられた要望書を手交した。