首都高速道路は20日、東京都と共同で建設している中央環状線山手トンネル(高速湾岸線~高速3号渋谷線)が3月7日、開通し、中央環状線が全線開通すると発表した。
山手トンネルの開通で、高速湾岸線の大井JCTから大橋JCTに接続する約9・4㌔がつながり、中央環状線と圏央道、外環道の首都圏3環状道路の最初のリンクが完成する。
これにより、中央環状線が大井JCTで湾岸線とつながり、羽田空港へのアクセスが向上することから、新宿~羽田空港間の所要時間が現在の約40分から約20分へと半分に短縮。また、都心に集中する通過交通が分散され、都心環状線を先頭とする渋滞が減少し、中央環状線内側の1日あたりの渋滞・混雑量が開通前と比べ約4割減少する等の効果が期待される。
山手トンネル(湾岸線~渋谷線)は大橋JCTで開通済み区間の渋谷線~池袋線と接続すると、その延長は約18・2㌔になり、道路トンネルとしては日本一の長さになる。
太田昭宏国土交通大臣は20日の閣議後記者会見で「中央環状線は昭和57年に最初の区間が開通して約30年、全長約47㌔が完成して、首都圏3環状の中で最初の全通となる。副都心間の一層の連携を図ることで、首都圏の国際競争力の強化が期待される」と開通の意義を強調。
また、舛添要一東京都知事は同日の定例会見で「都心の渋滞緩和や臨海部へのアクセス向上、大規模災害時の防災機能強化に果たす役割は極めて大きい」と語った。