20年度予算に向けた道路事業について、社会資本整備審議会の道路分科会事業評価部会は16日、書面開催の部会で高規格幹線道路3路線22・1㌔、一般国道(バイパス・拡幅)14路線98・6㌔の新規事業化を妥当と議決。有料道路事業については、新たに東埼玉道路・八潮~松伏間の延長約9・5㌔に新規導入するほか、圏央道2路線と東海環状自動車道の有料事業費を財政投融資の活用で変更し、開通に向け事業のスピードアップを図ることも了承された。
北近畿豊岡道、山陰道、延岡線 待望の事業化
新規採択された高規格幹線道路3区間の内訳は、北近畿豊岡自動車道・豊岡道路(Ⅱ期)、山陰自動車道・益田西道路、九州横断自動車道延岡線・蘇陽五ケ瀬道路。委員からは「豊岡道路Ⅱ期は、京阪神地域と山陰道を結ぶ最後の区間であり、着実な事業実施が必要」等の意見が出されたほか、「高規格幹線道路の整備ペースは低下しており、一層の工夫を」と指摘する声も出された。
有料道路事業は、東埼玉道路・八潮~松伏間に新規導入する。合併施行とし、鋪装と設備工事の一部はNEXCO東日本が事業主体の有料道路事業、その他は関東地方整備局による直轄事業で進める。全体事業費は約2000億円で、うち有料道路事業費は約170億円。
合併施行で事業を進めている圏央道・金沢~戸塚間、圏央道・横浜湘南道路、東海環状道・養老~北勢間については、財政投融資の活用等により、有料道路事業費を増額。事業費をそれぞれ約3700億円、約1550億円、約2100億円に変更する。
また、部会では、先に選定された暫定2車線区間の4車線化15カ所約110㌔のうち、手続きを終えている阪和道・印南~みなべ以外の整備計画変更も審議それ、計画変更は妥当と議決。新名神の大津~城陽間、八幡京田辺~高槻第一間の6車線化も妥当と議決された。
各事業とも、20年度予算成立を受け、正式に事業着手に向け動き出す。