但馬空港～豊岡出石ＩＣ間２キロ　23日　北近畿豊岡道開通

国土交通省豊岡河川国道事務所（荒谷芳博所長）はこのほど、国道４８３号北近畿豊岡自動車道のうち、豊岡道路・但馬空港ＩＣ～豊岡出石ＩＣ間（延長２㌔）を９月23日午後４時に開通すると発表した。豊岡出石ＩＣに接続する県道（主）但馬空港線、豊岡出石インター線も同時開通する。

豊岡出石ＩＣは、豊岡市街のアクセス拠点となるほか、国道４２６号を介し“但馬の小京都”と呼ばれる旧出石町（兵庫県豊岡市）にも通じ、西日本屈指の温泉街・城崎温泉へのアクセスも大きく改善される。

国道４８３号北近畿豊岡自動車道は、兵庫県豊岡市から丹波市までの延長73㌔を日本海に沿って結ぶ高規格道路で、兵庫県北部の但馬地域と丹波地域、さらには京阪神都市圏との連結を強めると期待される。豊岡道路は、２０１６年度に事業化し、18年度に工事着手。さらに西側に延びる豊岡道路（Ⅱ期）・豊岡出石ＩＣ～豊岡北ＩＣ間（延長５・１㌔）は23年度に工事に着手している。

04年10月の台風23号をはじめ、但馬地域を流れる円山川は大きな氾濫が過去50年で８回起き、市民生活に多大な影響を与えている。豊岡道路は比較的標高の高い位置を通過するため、水害の影響は受けにくく、豊岡病院や但馬空港等へのアクセスが確保でき、災害時にも幹線道路としての機能を発揮できる。

また、但馬地域唯一の第３次救急医療機関である豊岡病院ではドクターカーを派遣し救急車と連携した独自の救急体制を構築。北近畿豊岡自動車道などの整備で30分圏域の人口カバー率が91％から98％に拡大し、救急搬送時の時間短縮が図られるほか、利便性向上により、但馬地域内の観光の活性化が期待される。