南九州西回り「阿久根川内道路」決起大会 総勢約800人結集で熱気 早期整備、予算の重点配分を決議

[caption id="attachment_14836" align="alignleft" width="404"] 南九州西回り道の路線番号「E3A」入りのトートバッグを全員で掲げ、早期整備を訴えた[/caption]

南九州西回り自動車道「阿久根川内道路」決起大会が5月18日、鹿児島県薩摩川内市で行われた。自治体関係者や沿線住民、地元選出国会議員など総勢約800人が会場となった同市の「SSプラザせんだい」に参集。阿久根川内道路の早期完成を求め、気勢を上げた。大会は南九州西回り自動車道阿久根川内道路建設促進協力会(会長=西平良将阿久根市長)が主催。

南九州西回り道の一部を構成する阿久根川内道路は、阿久根市鶴川内から薩摩川内市水引町を結ぶ延長22・4㌔の自動車専用道路。企業立地が進む九州南西部の活性化に寄与するだけでなく、激甚化・頻発化する災害等から沿線住民を守る命の道の機能も担う阿久根川内道路の整備促進は地域の悲願であり、2015年度に全線事業化された。

その後、事業は着実に進むも、開通率約73%に達する南九州西回り道(延長142㌔)のうち、阿久根川内道路と芦北出水道路・水俣~出水間が未開通となっている。全線開通に必要な予算を確保し整備を促進しようと、22年に地元で決起大会を初開催。今回が3年連続の開催となる。

大会は冒頭、森戸義貴九州地方整備局長の基調講演に続き、鹿児島県建設業協会川内支部の森山博信監事、県立鶴翔高の築地新梨央さんが意見発表。生徒会書記を務め、ボランティア活動にも熱心に取り組む築地新さんは「阿久根川内道路が開通し、南九州西回り道が全通すれば県内外の移動がスムーズになり、若者の流出防止や定住の促進に繋がる」として、早期開通への思いを語った。

田中良二薩摩川内市長の開会挨拶に続く来賓挨拶では、塩田康一鹿児島県知事が「南九州西回り道は地方創生、地域活性化を図る上でも必要不可欠な道路。県の重要港湾、川内港では国際物流ターミナルを整備中であり、同港の物流拡大等に向け、阿久根川内道路が果たす役割は極めて重要」と挨拶。「沿線市町など地域と一体となって全線開通を目指す」と決意を述べた。

大会の終盤、大田黒博薩摩川内市議会議長が阿久根川内道路の早期完成と南九州西回り道のミッシングリンク解消のための予算の重点配分等を求める大会決議案を朗読。満場一致で採択された。

川内商工会議所の橋口知章会頭の発声による頑張ろう三唱に続いて、参加者全員が南九州西回り道の路線番号「E3A」入りのトートバッグを掲げて、早期整備をアピール。地域の思いが一つになった。

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