NEXCO中日本と中部地方整備局、名古屋高速道路公社は2月26日、名古屋第二環状自動車道(名二環)が5月1日に全線開通すると発表した。唯一の未開通区間だった名古屋西JCT~飛島JCT間(延長12・2㌔)がつながる。東名高速道路などとのアクセス向上で企業活動の活性化や物流の効率化が期待され、シンクタンクの三菱UFJリサーチ&コンサルティングの試算によれば、約80年間で約10兆2000億円の経済効果がもたらされるという。
名二環は、名古屋環状2号線の専用部を構成する延長54・3㌔の高規格道路。名古屋西JCT~飛島JCT間については、09年度事業化、12年度工事着手し、事業費は約2720億円。区間内に北から千音寺南、富田、南陽、飛島北の4ICが設けられる。
名古屋環状2号線の構想の歴史は約60年以上前にさかのぼる。1957年に最初の都市計画が決まり、1971年に事業化が決定。今回の開通で専用部、一般部含めた名古屋環状2号線の延長66・2㌔の全線が開通することになる。
日本経済のエンジン部とも言える中京圏の環状ネットワークの完成にかかる期待は大きい。オンライン会見で中日本の宮池克人社長は「新たな迂回ルートの形成で交通利便性が高まるほか、非常に大きな経済効果も見込まれる」と語った。
今回の全通に合わせ、5月1日午前0時より、名二環、名古屋高速に対距離料金制を導入。東海環状道の内側の高速道路料金が大都市近郊区間の料金水準に統一される。