高速道路料金割引に507億円
政府が9日に決定した平成26年度補正予算案のうち、国土交通省関係予算は国費ベースで総額5451億円となった。このうち公共事業関係費は3438億円(うち災害復旧費996億円)で、土砂災害や火山噴火への対策のほか、住宅市場活性化策などに絞り込んだ。非公共関係では、景気対策として高速道路料金割引に507億円を計上された。
災害・危機への対応に2703億円を計上し、河川の緊急防災対策に251億円、災害時の代替路整備など道路の緊急防災対策に392億円を盛り込んだ。また、防災・安全交付金に505億円を計上し、災害リスクの高い箇所への緊急防災対応を実施。土砂災害防止法に基づく基礎調査などについて自治体を支援する。
景気対策では、高速道路のETC搭載車を対象とした「大型・多頻度割引」を1年延長する費用として507億円を計上。高速道路会社が行う最大40%の割引を国費で50%に拡充する事業を行っているが、今年3月で期限切れになる予定だった。
地域活性化策では、訪日外国人旅行者数を2000万人にする目標を達成するため、海外の個人や旅行会社向けのPR費用34億円を計上。夏季に偏りがちな旅行者を春の桜のシーズンに誘導する。また、「地域観光振興緊急対策事業」に5億円を計上。大都市中心の観光ルート以外の新たな周遊方法を探る基礎調査や、自治体や民間などで構成する協議会の設置を支援する。