東京外かく環状道路の東名高速~湾岸道路間の具体化に向け、国土交通省、東京都、川崎市で構成される計画検討協議会の第6回会合が1日、行われた。現在未着手の東名高速~湾岸道路間について、基本方針の取りまとめに向け検討を進めていくことで一致した。今後、計画中の川崎縦貫道路Ⅱ期事業との一本化を視野に、起終点や整備効果、費用負担などを具体的に協議していく。
2019年6月以来、3年半ぶりの開催となった協議会では、社会情勢の変化や周辺の交通状況などの分析結果が報告された。これを踏まえ意見交換が行われ、「新型コロナウイルスなどの最近の交通情勢や首都圏の渋滞対策、羽田空港・京浜港へのアクセス強化の観点から早期整備の必要性は高く、速やかに計画を具体化すべき」との考えで一致した。
ルートについては今後、川崎縦貫道路との一本化を視野に検討することが確認された。
川崎縦貫道路は首都高湾岸線の川崎浮島JCTから多摩川沿いに東名高速を結ぶ約23㌔の高規格道路。専用部のうち海側の川崎浮島JCT~大師JCT間約5・5㌔は高速川崎縦貫線として開通済み。これは川崎縦貫道路Ⅰ期として整備され、専用部は首都高速、一般部は関東地方整備局が整備を担当した。ただⅠ期事業のうち、大師JCT~国道15号間は、国道15号~東名高速間のⅡ期事業の具体化まで整備は先送りとされた。
Ⅱ期事業は国道15号~東名高速間の約15㌔を多摩川沿いに通る計画となっている。
東名高速~湾岸道路間は外環道で最後の未開通区間。羽田空港や川崎浮島JCTから東京湾アクアラインを通じ、千葉県房総半島方面へのアクセスが向上するなど、高い整備効果が期待されている。一方、市街地通過によるルート設定やコスト問題が課題とし指摘されており、協議会では整備実現へ今後、更に検討を進めていく。