孝忠(こうちゅう)君(松江市立中央小5年)製作「つながれ!山陰道新聞」 第18回島根県わがまち新聞コンクール最優秀賞


「石見は島根とは別だー」祖父の思い汲み全通訴え

「Newspaper in Education=教育に新聞を」を合言葉に活動する島根県NIE(エヌアイイー)推進協議会(会長=松浦和之・出雲市立西野小学校校長)が主催した「第18回県わがまち新聞コンクール」小学校部門の最優秀賞に、山陰道をテーマにした孝忠遥真(こうちゅう・はるま)さんの「つながれ! 山陰道新聞」(PDF)が選ばれた。

「自分が住むまち」をテーマに18回目となる今回も、身近な地域の自慢や課題を調べた手作り新聞が小学校4校、中学校3校から延べ157作品応募され、中学校の部では島根大附属義務教育学校7年の片岡睦深さんの「ジオパーク新聞」が最優秀賞に選ばれた。

松江市立中央小学校5年生の孝忠さんは、「山陰道はどこまで開通しているのだろう」という素朴な疑問を発端に、益田に暮らす祖父から話を聞き、夏休みの課題として35日をかけて新聞製作に取り組んだ。

「理屈だけでなく、松江の小学生が石見に住む祖父の話を聞いて感情、心が動いて新聞を作ったことが分かる。切なる『思い』が伝わる新聞」、「流通、産業の話になりがちな高速道路の話題を、祖父(県民)の心の内を聞き、『これでいいのか?』と高速道路の意義を問うた。島根県の東西格差、経済圏域にも目を向け、高速道路からうんと世界を広げて早期開通を訴えている。説得力、発信力がある」と審査員からも好評だった。

■インタビュー「松江市立中央小5年生 孝忠 遥真(こうちゅう・はるま)君

夏休みの研究で新聞製作を決意

島根県松江市の僕の家から毎年、お正月やお盆に母方の祖父母が住む益田市に出かけます。車で高速道路に乗ったり下りたりを繰り返すので、「いつ高速道路ができるんだろう」と不思議に思い、夏休みの研究として新聞を作ることを決めました。

お父さんとおじいちゃんはよく、高速道路の話をしているので、どんな話をしているのか、まとめて貰い、わからない点はインターネットなどを使って調べることにしました。実際の工事はどうなっているのか、最も開通予定が遅れている益田から三隅までのルートを自分の目で確かめにも行きました。

地図や写真の配置にひと工夫

「わしが死ぬまでに山陰道ができるかいな」と話すおじいちゃんや、益田にたくさんあった山陰道の早期開通を求める看板を見て、「早くつながってほしい」という気持ちをわかってもらうために、地図や写真の配置などを工夫しました。

山陰道が完成したら、松江から益田まで、一気に走ってみたいです。

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