山陰道「益田～下関間」の早期事業化を　丸山島根県知事と村岡山口県知事　鳩山国交政務官に要望　初めてタッグ組みオンラインで

島根県の丸山達也知事と山口県の村岡嗣政知事は昨年12月10日、国土交通省の鳩山二郎政務官に山陰自動車道の早期整備をオンラインで要望した。県境を含む「益田～下関間」に多くの未事業化区間が残ることから、早期事業化を目指し両県知事が初めてタッグを組んで要望したもの。

要望では、供用率が半分程度にとどまり、未着手区間も約80㌔残されている山陰道について、「企業誘致や市場の拡大、観光の振興など県境を超えた経済交流や連携を図る上で大きなハンディキャップになっている」と指摘。平成30年７月豪雨では大型トラックが山陰方面へ迂回し、ミッシングリンク区間の一般道で大渋滞が発生したこと等を説明した。

両県知事は、優先整備区間のうち20年11月にルート決定した「小浜～田万川間」と21年２月の都市計画決定を目指す「大井～萩間」について、21年度の新規事業化を要請。残る優先整備区間の「三隅～長門間」についても、速やかに計画段階評価を進めるよう求めた。

　両県庁と国交省の政務官室をＷＥＢで繋いでの会談で鳩山政務官は自身の市長時代を振り返り「道路が繋がる重要性は痛感しているし、繋がらなければ事業のストーリーは完結しない」と述べ「一人の道路利用者という気持ちで懸命に努力したい」と話した。

両知事は昨夏、島根県津和野町で11年ぶりの知事会議を開催。山陰道の整備を「最重要課題」と位置付け共有していくことを決めた。