徳島南部道、阿南安芸道の整備、徳島道4車線化求め

徳島県は８月20日、「徳島南部自動車道・阿南安芸自動車道・徳島自動車道等整備促進大会」を東京・平河町の都道府県会館で開催した。県単独での促進大会の開催は初の試み。切迫する巨大地震や激甚化・頻発化する豪雨災害など、脅威が高まる大規模自然災害への迅速な対応や、地域活性化に不可欠な高規格道路として徳島南部自動車道、阿南安芸自動車道の整備と徳島自動車道の４車線化の早期実現が訴えられた。

大会には徳島県内の８市16町村の首長が出席したほか、来賓として自民党ＩＴＳ推進・道路調査会長の金子恭之衆議院議員、国土交通省の山本巧道路局長、ＮＥＸＣＯ西日本の芝村善治社長等も駆け付け、総勢約１２０人が参加して行われた。
冒頭、後藤田正純知事が登壇し「先般、初めて南海トラフ地震臨時情報が発表されたが、対象地域である徳島県では今後、大規模災害の危険性、緊急性が非常に高まっているというのが現状」と挨拶。「災害における脆弱性で言えば県南部では１つの国道しかない。徳島自動車道も４車線化は未だ２割以下にとどまり、国土強靱化とは言えない県の現状を政府に直視していただき、事業化への決意を求めていきたい」と語った。
大会では来賓挨拶に続き、元木章生徳島県議会議長が県の総意でまとめられた決議を朗読、満場一致で採択された。

決議では、高規格道路ネットワークのミッシングリンクを解消するべく、国土強靱化基本法に基づく実施中期計画の早期策定を要望。能登半島地震を踏まえ、必要な予算・財源を通常予算とは別枠で確保するよう訴えた。

個別では、阿南安芸自動車道について四国８の字ネットワークで唯一の未事業化区間となっている美波～牟岐間の計画段階評価と牟岐～海部間の早期事業化を要望。桑野道路と福井道路、海部野根道路の事業推進を求めた。一方、徳島南部自動車道は徳島津田～阿南間の早期供用とともに、立江櫛渕～阿南間の２０２５年度供用を求めた。
また徳島自動車道では、優先整備区間に選定された藍住～川之江東ＪＣＴ間の全線４車線化の早期実現を盛り込んだ。このうち井川池田～川之江東ＪＣＴ間と脇町～美馬間の早期事業化も求められた。

決議をもとにまとめられた要望書の手交式では、後藤田知事から金子衆議院議員に要望書が手交され、決議の実現を要請。布川敏徳島県中小企業団体中央会会長、岩佐義弘阿南市長、玉井孝治板野町長が地元の取り組みを説明した後、春田裕計美波町議会議長の発声によるがんばろう三唱で幕を閉じた。

総会後は、後藤田知事ら要望団は財務省、国土交通省への要望活動を実施した。鈴木俊一財務大臣、堂故茂国土交通副大臣と面談し、要望書を手交。鈴木財務大臣は「道路がいかに大切かということを感じており、国土強靱化の重要性も十分認識している」、堂故国土交通副大臣は「能登半島地震を教訓に、しっかりつくっていかなければならない」と応じ、要望項目の実現に理解を示した。

総会後は、後藤田知事ら要望団は財務省、国土交通省への要望活動を実施した。鈴木俊一財務大臣、堂故茂国土交通副大臣と面談し、要望書を手交。鈴木財務大臣は「道路がいかに大切かということを感じており、国土強靱化の重要性も十分認識している」、堂故国土交通副大臣は「能登半島地震を教訓に、しっかりつくっていかなければならない」と応じ、要望項目の実現に理解を示した。