提言活動相次ぐ「東北ネットワークを強固に！」

東日本大震災からの復興がまだ道半ばの中、東北地方全体の活性化や今後想定される災害に対応するため、東北のミッシングリンクの解消、そして暫定２車線区間の４車線化を求める国への提言、要請活動が相次いで行われている。災害から住民の命を守るのは高規格幹線道路をはじめとする道路網であり、来年度当初予算も含め所要額の確保による事業推進は待ったなしだ。

東北中央道、日東道、宮城・山形横断道3同盟会8日に合同要望　地元女性ら「早期整備を」

東北中央自動車道建設促進同盟会、日本海沿岸東北自動車道建設促進同盟会、宮城・山形横断自動車道国道建設促進同盟会は８日、合同の要望活動を実施。３同盟会の会長を務める吉村美栄子山形県知事は東北中央自動車道、日本海沿岸東北自動車道、東北横断自動車道酒田線の早期完成を訴えるとともに、「高速道路は地方創生の要」としてミッシングリンク解消に必要な公共事業費総額の拡大を要請した。

吉村知事を筆頭に関係首長のほか、地元代表として道の駅おがち（湯沢市）のスタッフや金山住宅の普及活動に尽力している建築士（金山町）、村上市地域おこし隊の女性の方々を加えた要望団は当日午前、首相官邸を訪れ、菅義偉官房長官と面談。続いて国土交通省では大野泰正大臣政務官、自民党本部では林幹雄幹事長代理、財務省では福田淳一主計局長とそれぞれ面談し要望書を手交した。

大野政務官への要望では、吉村知事が「東北中央道などミッシングリンクが解消すれば企業立地も進み、税収増にもつながる。早期ネットワーク化を実現するためには道路予算の確保が不可欠」と訴え、同行した女性らからは未整備地域が抱える切実な実情が示された。

熱心に耳を傾けていた大野政務官は「東北を元気にしていくためにも、目に見えるよう努力していきたい」と東北中央道、日東道、東北横断道酒田線の早期整備に理解を示した上で「そのためにも、当初予算での総額確保に努めたい」と語った。