歌津本吉道路・歌津~小泉海岸間、本吉気仙沼道路(Ⅱ期)・本吉津谷~大谷海岸間 三陸沿岸2区間 2月16日開通へ

国土交通省仙台河川国道事務所(奥田秀樹所長)は21日、整備を進めてきた歌津本吉道路・歌津IC~小泉海岸IC間(延長10・0㌔)、並びに本吉気仙沼道路(Ⅱ期)・本吉津谷IC~大谷海岸IC間(延長4・0㌔)が2月16日に開通すると発表した。また、これまで仮称であった歌津北ICは従来通り、卯名沢ICは「小泉海岸IC」に、本吉ICは「本吉津谷IC」に正式決定した。開通時刻、開通式典等については後日発表される。

東日本大震災時には南三陸町内・気仙沼市内の国道45号が津波により浸水し、交通ネットワークが寸断した。また大雨による通行規制や津波警報発令による通行止め等も発生している。

今回の2区間の開通により津波浸水区域を回避でき、災害時にも緊急輸送路として機能する信頼性の高い高速ネットワークを形成できる。

地域の基幹産業である水産業・水産加工業も震災により大きな被害を受けたが、震災前の7割程度の水準まで回復した。三陸沿岸道路の延伸により、輸送ルートを従来の東北縦貫自動車道利用から三陸沿岸道路利用に転換する動きが見られ、気仙沼市が整備中の水産加工団地等の整備と併せて地域産業のさらなる復興を後押しするとみられる。

救急搬送においては、気仙沼市から石巻市や仙台市の三次医療施設に搬送する際は、従来は国道45号を利用し、アップダウンやカーブが連続し患者への負担も大きかったが、安定した迅速な搬送が可能になり、所要時間が約10分短縮される。

従来の観光資源に加え、「三陸復興国立公園」や「三陸ジオパーク」、更には美しい自然や土地の歴史、食などの魅力を楽しみながら歩くトレッキングコース「宮城オルレ(気仙沼・唐桑コース)」等新たな観光資源が震災後生まれたが、周遊観光が促進され、回復傾向にある観光業の更なる支援が期待される。

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