[caption id="attachment_1429" align="alignleft" width="300" caption="「世界一安全で世界一安心な場所をつくりたい」と意気込む大学生ら"][/caption]
道づくり・まちづくり・人づくりに取り組むNPOハッピーロードネット(西本由美子代表)と、東日本大震災からの復興に取り組む福島県相双地域の大学生は16日、広野町に防災機能を持つ道の駅を整備する構想をまとめ、太田昭宏国土交通大臣にその内容を報告。整備への支援を求めた。
福島県浜通りの広野町は11年、福島第一原子力発電所1号機の水素爆発を受け、全町民に対して避難指示を発令。同年4月22日には、町全域を含む福島第一原子力発電所の半径20㌔~30㌔地域を「緊急時避難準備区域」に指定。その後、同年9月30日には、福島第一原子力発電所事故の収束に向けた「ステップ1」が達成され、水素爆発の可能性が低くなったとの理由から「緊急時避難準備区域」の解除を行っている。
避難民の帰還がなかなか進まない状況が続く中、大学生が考え付いたのが今回の、「道の駅プロジェクト-『道の駅ひろの』僕たちが考える広野町の未来について-」と題した構想だ。東日本大震災の被災地であり、福島第一原子力発電所から20㌔にある広野町に、防災と観光をテーマにした「世界一安全で世界一安心な場所つくる」ことで、地域に安心と安全と観光客を呼び込もうという一石数鳥にもなるアイデアだ。
施設では電源立地地域の役割を果たしてきた町の歴史や様々な発電システムを紹介するほか、人力遊園地や人力イルミネーション、発電床等を導入。非常時には炊き出しの場となるBBQ場も整備したいと考えている。
大学生チームの代表・平澤道郎さんが「非常食となる缶詰を全国から集めたカフェもつくり、日頃から災害に備えたい」と話すと同席した深澤淳志道路局長が「世界中から集めてもいいね」と同調、膝を打った太田大臣が「それは良い。圏央道には発酵食品を集めた道の駅が今月誕生する。世界の缶詰もきっと注目を集める。ぜひ担当部署と意見交換をして進めてみてはどうか」とエールを送った。 この後、早速担当部署と具体化に向けた会議を行った大学生たちは「(賛同してもらって)びっくりした。可能性が一気に広がった」と興奮した面持ちで話した。