高速道路の休憩施設不足を補う施策として国土交通省道路局高速道路課が取り組んでいる「賢い料金」のうち、現在全国20カ所の道の駅で行われている社会実験に6月28日、新たに3カ所の道の駅が加わった。追加された道の駅は、「木更津うまくたの里」(千葉県)、「みまの里」(徳島県)、「人吉」(熊本県)。実験開始時期は未定。
同社会実験は、高速道路からの一時退出を1時間限定で認め、道の駅への一時退出を可能とするもの。17年2月から「玉村宿」「もっくる新城」「ソレーネ周南」の3駅で試行。同年9月には17駅が新たに追加され、現在20カ所で実施されている。今回は9月以降に開業した3駅を追加指定した。
高速道路課によると利用台数の全国最多は「もっくる新城」。全箇所平均が平日11・3、休日12・1のところ、それぞれ38・9、30・8とどちらも1位だった。東名・新東名高速道路に近接し、利用台数が相対的に多いことも関係しているとみられている。
利用傾向については、「玉村宿」等の観光地周辺の道の駅では休日、小型車の利用が多い一方、「舞ロードIC千代田」のような東西ルートに該当する道の駅では、大型車の利用が多いことがわかったという。
昨年、先行20駅で実施した利用者アンケートでは、「休憩施設の選択肢が増えて良い」、「再度利用したい」と回答した人が約8割、1時間という一時退出可能時間について「短い」と回答した人は約3割で、上限時間の引き上げや利用可能ICの拡大を望む声も寄せられている。
我が国の高速道路は、休憩施設同士の間隔が概ね25㌔以上離れている空白区間が100区間存在している。社会実験はこの半減を目指すもので、同課では「今後も検証しながら進めて行く」方針だ