[caption id="attachment_7348" align="alignleft" width="300" caption="テープカット・くす玉開披で開通を祝う"][/caption]
国土交通省中村河川国道事務所(伊賀達也所長)が整備を進めていた一般国道56号片坂バイパス・四万十町西IC(高知県高岡郡四万十町)~黒潮拳之川IC(同県幡多群黒潮町)間(延長6・1㌔)が11月17日午後4時に開通した。
開通に先立ち、四万十町西IC付近で開通式が開催され、尾﨑正直高知県知事、中尾博憲四万十町長、大西勝也黒潮町長、国土交通省の池田豊人道路局長と、来賓の山本有二衆院議員など関係者約350人が出席した。
冒頭、池田道路局長は「四国8の字ネットワークは全体810㌔のうち、現在約7割の開通、高知県は約6割の開通だ。今後も引き続き、命の道となる四国8の字ネットワークの早期全線開通を目指し、事業を推進していく」と挨拶した。
尾﨑知事は「本日をもって、高知県東西を分断していた焼坂、久礼坂、片坂の3大難所がいよいよ解消される。高知県史に残る歴史的な日だ。南海トラフ地震をはじめとする、災害対応は大いに安全性を増すことが出来るようになる。幡多地域、高幡地域、大阪が大いに近づき、大きな商圏を手に地産外商の取り組みを進めることが可能となる」と祝辞を述べた。式典後の開通セレモニーでは、地元中学校音楽部によるジャズバンド演奏や、関係者によるテープカットやくす玉開披、開通記念のパレードをして開通を祝った。
並行する国道56号の片坂は、高知県西部に残る最後の難所。連続する急カーブ・急勾配が連続し、車線逸脱による重大事故が多く発生し、ドライバーの負担が多かった。「片坂バイパス」は山地を貫くため、トンネルと橋が3つずつ整備され、カーブ・勾配は緩やかになり、安全で快適な通行が期待される。さらに、松山道と国道56号のダブルネットワークにより、復旧や救急など地域間の移動を可能とさせる「命の道」が確保されるなどの効果が発揮される。
「片坂バイパス」は05年に事業化。片側1車線、通行無料。総事業費は約250億円。