環境アセスメントなど積極的な要望活動を~南九州西回り道建設促進協議会総会2012年06月20日
南九州西回り自動車道建設促進協議会(会長・伊藤祐一郎鹿児島県知事)は5月24日、鹿児島市内で総会を開催した。
総会開始前、国土交通省鹿児島国道事務所の淡中泰雄所長が整備状況を説明。環境影響評価法改正に伴い、平成25年4月から新たに環境保全のために配慮すべき事項を検討し「計画段階配慮書」作成の手続きが必要になることを報告。「本年度にアセスメントの方法書の手続きに入ることが重要」と訴えた。
当日は、伊藤知事、県議会副議長、沿線市町長、鹿児島市議会議長ら約40人が出席。
伊藤会長は、東日本大震災による事業費確保の難しさにも触れながら、「一緒になって国に要望しなければ」と挨拶。
要望内容は▽芦北出水道路、出水阿久根道路及び川内隈之城道路の早期完成▽芦北出水道路、出水阿久根道路の供用予定年次の明示、▽阿久根市~薩摩川内市間(延長・約17㌔)の環境アセスメントや都市計画決定など、整備計画決定に必要な諸手続の推進を骨子とした24年度事業計画案を承認。同自動車道の早期完成を図るため、関係団体と一体となり、国に対し、積極的な要望活動を強化することを確認した。
全高速第48回総会~早期1万4000㎞整備で安全・安心できる国土の形成を~2012年06月13日
全国高速道路建設協議会(会長・横内正明山梨県知事)は13日、東京・平河町の砂防会館別館シェーンバッハ・サボーで第48回総会を開催した。会場には横内正明会長、高橋はるみ副会長(北海道知事)ら全高速役員のほか、ミッシングリンクの解消を求める沿線市町村長など約700人が参集。民主、自民、公明3党の責任者に対し、高規格幹線道路網1万4000㌔の早期ネットワーク化を訴えた。また、総会終了後、高橋副会長が満場一致で採択された総会決議を携え、国交省、民主党幹事長室への特別要望を実施。全高速決議を政策に反映するよう求めた。
第48回総会には一川保夫民主党幹事長代理、塩谷立自民党総務会長、井上義久公明党幹事長の与野党幹部のほか、岡田直樹参議院国土交通委員長、全高速常任世話人国会議員代表の衛藤征士郎衆議院副議長が来賓出席。このほか、ミッシングリンクを抱える沿線市町村の首長も多数出席し、当日の参加者は約700人に達した。
主催者を代表して登壇した横内会長は「高規格幹線道路網1万4000㌔は、安全で安心できる強靭な国土を形成する上で最優先で取り組むべき社会基盤施設。今後、東海・東南海・南海の3連動地震や首都圏直下型地震など大規模災害が想定される中、国民の安全、財産を守っていくためにも、ミッシングリンクを解消し、早期に1万4000㌔のネットワークを繋げることが喫緊の課題だ」と挨拶。
更に横内会長は「昨年、国交省に高速道路のあり方検討有識者委員会が設置され、昨年末の中間まとめで一定の方向性が示された。これに基づいて、平成24年度予算においては整備が凍結されていた暫定2車線区間の4車線化が事業化されたほか、大都市圏でも名古屋2環などの新規着工も動き出すなど、一定の前進が見られた」と国の取り組みを評価した上で、「高規格幹線道路網の供用率は未だ7割と整備の遅れは否めず、スピードアップが必要。ミッシングリンクの早期解消、整備促進を今後も粘り強く訴えていく」と、地方の悲願である早期ネットワーク化の実現に向け、決意を語った。
続く来賓挨拶では、政府与党を代表して一川民主党幹事長代理が「昨年の東日本大震災における東北自動車道が果たした役割、多大な功績を教訓に、残されている未整備区間の整備を国の責任で促進させる必要がある」と挨拶。「ミッシングリンクの解消とボトルネック対策は最優先で取り組むべき課題。従来より全国の均衡ある発展が言われているが、ミッシングリンクの整備については、非常に立ち遅れている地域に十分目配りしながら、政府与党が責任を持って促進する決意」と力強く語った。
塩谷自民党総務会長は「防災の面、そしてこれからのグローバル社会の中で、将来の日本を見据えたインフラ整備のあり方について今一度見直す時期に来ている」として、同党がまとめた国土強靭化基本法案の主旨を説明。「閣議決定以来、25年が経過した1万4000㌔計画の実現に向け、知恵を絞り、政治の上で努力していきたい」と述べた。
井上公明党幹事長は、昨年の東日本大震災発災前に開通し、多くの命を救った釜石山田道路の状況を語り「高速道路は命の道であることを痛感した」と挨拶。同党の防災・減災ニューディール計画に言及し「地域の防災力を強化するため、社会基盤整備を前倒しで集中的に進める必要がある。その大きな柱はミッシングリンクの解消をはじめとした高速道路の建設だ」と語った。
岡田参院国土交通委員長は「コンクリートから人へという短絡的なスローガンは死語になった。しかし、一部で人からコンクリートに逆戻りと批判する声もあるが、これは悪意に満ちた言語道断の揚げ足取りだ。人の命を守る公共投資、人の暮らしを豊かにする公共投資を目指す中、こうしたふざけた論調とも断固闘っていかなければならない」と挨拶した。
全高速常任世話人を代表して挨拶した衛藤衆院副議長は「総会の目的は、高速道路のミッシングリンクを解消するため、所要予算をしっかり確保すること。今日は与野党3党の実力者がお揃いだ。世話人国会議員を代表して、地方の思いを政策に反映してほしい」と述べ、出席の一川民主党幹事長代理、塩谷自民党総務会長、井上公明党幹事長に協力を要請した。
意見発表では、抜本的見直し区間を含め多くの未整備区間が残されている北海道の現状に、強い危機感を抱く高橋はるみ副会長(北海道知事)は「計画延長1852㌔のうち、整備状況は未だ半分程度。800㌔を超える未整備区間のうち、350㌔もの区間が未だ基本計画区間にすらなっていない状況。道民は1日も早い高速道路の整備を待ち望んでいる」と述べ、道内ミッシングリンク解消に理解を求めた。
最後に、志村学大分県議会議長が総会決議案を朗読。①国の責任においてミッシングリンク解消と、暫定2車線区間の早期4車線化を着実に実行すること②事業中区間については従来以上のスピードで整備するとともに、供用までの工程表を早期に示すこと③未事業化区間の整備を推進するため、一刻も早く事業化のスキームを確立すること④スマートICなど簡易ICの増設を推進するとともに、その整備に必要な財源を確保すること――等を骨子とする決議を満場一致で採択した。
総会終了後、高橋副会長が国交省、民主党幹事長室を訪れ、特別要望を実施。高橋副会長は面談した津島恭一国土交通大臣政務官、逢坂誠二総括副幹事長、小林正夫企業団体対策委員長に決議の趣旨を説明。「高規格幹線道路網1万4000㌔の早期完成は地方の総意」と訴えた。これに対し、3氏とも理解を示し、国として整備促進に取り組む姿勢を強調した。
【総会決議】
高速自動車国道を核とする高規格幹線道路網1万4000㌔は、繋げてこそはじめて交通ネットワークが機能することとなり、国民の安全・安心を守る、強くてしなやかな国土を形成し、更には国際競争力の強化、地域連携等に資するものであり、国の責任により最優先で取り組むべき重要な社会基盤施設である。
本年度当初、これまで懸案となっていた抜本的見直し区間のうち、新名神の2区間、更には執行停止となっていた4車線化区間の事業化とスマート・追加ICの連結許可が出されたものの、未だ全国には多くのミッシングリンクと暫定2車線区間が残されている。
また、スマートICや種々の料金割引については、利便増進事業にかかる財源が無くなった後の明確な方針が示されておらず、不透明な状況となっている。
東日本大震災の教訓を踏まえ、東海・東南海・南海の3連動地震、首都圏直下型地震をはじめとする今後起こりうる災害に備えるため、リダンダンシーの確保など災害に強い国土軸を形成するため、広域的かつ機動的な危機管理体制の確保を図ることは喫緊の課題であり、国民の安全・安心を守るため、ミッシングリンク解消による高規格幹線道路ネットワークの早期完成が求められている。
全国高速道路建設協議会では、以上の認識のもと、地方の総意として、次の事項を決議する。
記
一、高規格幹線道路網1万4000㌔は我が国の産業発展に資するとともに、国民の命を守る社会資本の要であり、国の責任においてミッシングリンク解消と、暫定2車線区間の早期4車線化を着実に実行すること
一、事業中区間については、従来以上のスピードをもって整備するとともに、供用までの工程表を早期に示すこと
一、未事業化区間の整備を推進するため、一刻も早く事業化のスキームを確立するとともに、計画段階評価など必要な手続きを速やかに実施し、早期に事業化すること
一、利便増進事業終了後においても、ネットワーク機能の向上に資するスマートICなど簡易ICの増設を推進するとともに、その整備に必要な財源を確保すること
一、大都市周辺の既存高速道路における恒常的な渋滞区間の早期改修を図ること。併せて様々な手法を検討して財源を確保すること
一、料金割引の充実、地方負担の軽減及び新たな改築事業や将来の維持・更新を進めるため、例えば国費の投入や償還期間の延長など、有料制度を抜本的に見直すこと
一、真に必要な高規格幹線道路網の整備のため、平成25年度概算要求では、所要の予算を確保すること
以上
平成24年6月13日
全国高速道路建設協議会
6月13日(水)12:00~全高速第48回総会~平河町・砂防会館別館で開催2012年06月12日
全国高速道路建設協議会(会長・横内正明山梨県知事)は6月13日(水)、東京・平河町の砂防会館別館シェーンバッハ・サボーで第48回総会を開催する。来賓に与野党幹部、常任世話人国会議員等が出席する予定。全高速からは正副会長の都道府県知事、県議会議長ら役員のほか、当日は全国の沿線市町村など総勢600人以上が参集することになっている。
総会では、①高規格幹線道路網1万4000㌔の早期完成②事業中区間の早期整備③未事業化区間の早期事業化④スマートICなど簡易ICの増設――等を要請する決議を採択。総会後、関係機関へ提言活動等を実施していく予定
「遅れ目立つ道内の整備早急に」6月7日北海道高速道路建設促進期成会総会2012年06月07日
北海道高速道路建設促進期成会(会長・高橋はるみ北海道知事)の平成24年度総会が7日、札幌市のホテルで開催された。当日の会場には、関係自治体の首長をはじめ商工会議所,農水産業、観光産業、建設業など全道の経済界代表ら300人強が参集。北海道の高速道路整備が全国レベルに対し、大幅に遅れている現状を早期に克服するため、官民一体となって促進運動を盛り上げ、政権与党への要望活動の重点的な展開を誓うなど、熱気に包まれた。
高橋会長は冒頭の挨拶で「昨年の大震災で高速道路を含む道路網が貢献した役割は大きく、改めて整備の重要性が再認識された。特に高速道路は命の道として多方面で活躍、高く評価されている。これを機会に多くのミッシングリンク区間、抜本的見直し2区間を抱え遅れが目立つ道内の高速道路整備を早急に軌道に乗せなければならない」と強調。整備促進に向けた一体的取組みに理解を求めた。
続いて来賓の喜多龍一北海道議会議長が「ここ数年の公共事業費削減や政策決定が決まらない現状は由々しき問題だ。北海道は、今後の整備に強い危機感を抱いている。災害に備えるためにも高速道路を早期に完成させなければならない」と参集者の奮起を促した。続いて議事に入り、今年度の事業計画等が事務局原案通りに承認された。
この後、牧野勇司士別市長が高速道路整備の緊急性を盛り込んだ意見を発表。さらに安久津勝彦足寄町長が未着手区間の早期事業化やスピードのある整備を盛り込んだ6項目の決議を朗読。満場一致で採択され、政権与党等に要望活動を実施していくことを決めた。
総会終了後、名寄市立総合病院の和泉裕一副院長が「最近の医療問題―病院集約化への流れとアクセス確保の重要性」をテーマに講演した。
津軽自動車道事業区間の整備促進を要望平山五所川原市長、国交省に2012年06月06日
五所川原市の平山誠敏市長は6日、国土交通省の津島恭一政務官を訪ね、津軽自動車の整備促進を要望した。
津軽自動車道は東北自動車道浪岡JCTを西に分岐。青森県青森市~鰺ヶ沢町を約37㌔で結ぶ一般国道自動車専用道路。現在、浪岡五所川原道路15.7㌔が開通。現在、五所川原西バイパス3.8㌔と鰺ヶ沢道路3.7㌔が事業化している。
沿線地域では、国際貿易港として整備されている七里長浜港、世界遺産に登録されている白神山地とナクア白神スキーリゾートへのアクセス性向上をはじめ、生活物資輸送路の確保や救急医療体制の向上に大きな期待が寄せられていることから平山市長は、事業化区間の整備促進を強く求めた。
また、未事業化区間の柏~浮田間約13㌔については今年4月6日、東北地方整備局が計画段階評価を進めるための「概略ルート・構造の検討調査」を今年度に実施する方針を公表したことから、謝意を伝えるとともに、「早期に事業着手して頂きたい」と強調し、津島政務官も理解を示した。